やがて、全てのヒトは高齢者となります。高齢者となったとき、自立し、尊厳ある人生をおくるには、まずQOLの確立が必要です。その原点は口腔であると思います。それは、命のエネルギーは全て口から入って来るからです。食べるということは生きる力を育むものです。 食は命の源、噛む事は生きる力の源であります。自分の口から食べられる人生を送っていただくことでGOL(生活の質)と,ADL(日常活動動作能力)を支えられるからです。施設に入った方々に聞いてみると、最もの楽しみはやはり食事との事です。いくつになっても食べるということは生きる喜びであり、生きるということはまた食べる楽しみに通じるのです。 そのため平均寿命と健康寿命の差を埋めるのに口腔ケアは大きな意味を持つのです。口は健康長寿の源です。それを担う我々の責任は重大であります。 口腔科学(Stomatology)は日々の「生活の生きる力を支える生活の医療」であります。また「健康を創り出す医療」でもあります。 21世紀の口腔医療は、口腔の健全化が全身の健康とどう結びつくのかを深く解析し、より有効な健康増進策をうちだすことが目標になるでしょう。 我々には生まれ持った才能以上にモチベーションが大事だと思います。 これからは「口腔から全身へ、全身から口腔へ、」を旗印とし、患者に対して何をしてあげることができるか、またなにをすべきなのか、を自分に言い聞かせつつ、気持ちを新たにチャレンジしていく必要があります。歯科医(Dentist)から口腔科の医師(Oral Surgeon)へと転身する飛躍の夢をもって努力し、全てが「今日」から始まるのを信じて、突き進んで行きたいと思います。 (口腔科学は愛の医術である) |
| October | 2016 (the first edition) |
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| このブログは、多くの先人の文献や 資料を参照させていただきました。 稿を終えるにあたって、改めて深く 感謝申し上げます。 なお、ここでは資料名を、割愛させて いただきますことを、ご容赦下さい。 |

